マクロを組むとは、一言でいえば「仕事を自動で終わらせるプログラムを作成する」ことです。
しかし、仕事を自動で終わらせるプログラムを作成すると言われてもイメージがわかないと思います。この記事では、マクロの組み方やマクロを組むメリットなどを紹介していきます。
- マクロとは何か?
- マクロを組むメリット・デメリット
- 「マクロを組むことができる」とは、どの程度のレベルをいうのか?
- マクロを学習する前にやっておくべきこと
- マクロの組み方!組む方法は2つある
- マクロを基礎・基本から学ぶには
マクロとは何か?
マクロを組むとは何かというと、一言でいえば「仕事を自動で終わらせるプログラムを作成する」ことです。早い話、マクロを組めば仕事がボタン一つで終わるようになります。
たとえば、以下の動画はマクロを組んで、報告書が自動作成されるようにした事例です。
ここでは報告書の事例を紹介しました。マクロを組めば、他にもいろいろなことができるようになります。もし、どんなことができるか知りたいなら、こちらの記事がオススメです。
このようにマクロを組めば、仕事を自動で終わらせることができます。ただし、マクロを組むには、プログラムを作成する必要があります。
プログラムとは何か?
プログラムとは何かというと、パソコンで自動処理させるための手順書です。たとえば、誰かに仕事をやってほしいとき、手順書やマニュアルを作ることがあります。
ただ、普通の手順書と一つ違うところがあります。それは使われる言葉です。仕事の手順書やマニュアルは日本語で作成しますが、プログラムはパソコン言語を使います。エクセルやワードではVB(Visual Basic)というパソコン言語が使われます。
たとえば、エクセルマクロでは、以下のようなプログラムを作成します。
Sub macro1() Range("A1").Value = 5 Range("A2").Value = 15 Range("A3").Value = 3 End Sub
ゲームで使われるマクロ
オンラインゲームなどで自動操作するためにマクロを組むことができます。マクロを組むことで、キャラクターを自動回復したり敵を自動で倒したりできるようになります。
この記事では、ゲームで使われるマクロについては解説しません。エクセルやワードといった仕事で使うマクロについて解説していきます。
マクロを組むメリット・デメリット
マクロを組めるようになると、仕事をボタン一つで終わらせることができるようになります。しかも、一度エクセルマクロの自動化の流れを作っておけば、次に作業するときは、ボタンを押すだけで仕事が終わらせることができます。
ただし、マクロを組むメリットもあれば、デメリットもあります。ここでは、イイ面と悪い面を紹介します。
マクロを組むメリット
マクロを組むメリットには以下があります。
[2] エクセルをインストールしていればすぐに使える
マクロを組むメリットについて、詳しく紹介していきます。
エクセルマクロを使えば、関数でできないことができるようになります。たとえば、関数ではエクセルの自動計算はできます。しかし、報告書を自動作成することはできません。
しかし、エクセルマクロを使えば、報告書を自動で作成したり、自動でメールを送信したりできるようになります。
詳しくはこちらの記事で紹介していますので、合わせてよんでみてください。
もし仕事で、エクセルを使っているなら、すぐにマクロを使うことができます。実際にエクセルを画面に表示して[Alt] + [F11]のショートカットキーを押すと、マクロの編集画面を起動できます。
しかし、プログラムの中には事前にインストールする必要がある場合があります。マクロはエクセルさえあれば、気軽に始めることができます。
マクロを組むデメリット
マクロを組むとメリットもありますが、デメリットもあります。以下のようなデメリットがあります。
[2] マクロをメンテナンスできる人がいない
マクロを組むデメリットについて、詳しく紹介していきます。
マクロを組むにはそれなりの知識が必要です。たとえば、以下のプログラムを作成する必要があります。
しかし、プログラム作成は2,3日勉強して、すぐにできるようになるスキルではありません。
うまく学ばないと、ぜんぜん身につかないこともあります。上手に学びたいなら、こちらの記事を読んでみてください。
マクロが使える人は多くありません。以前私が働いていた部署では、50人いて、エクセルマクロを使えるのは私だけでした。他の部署には数名使える人がいましたので、50人-100人に1人くらいが使えるスキルです。
そのため、マクロを組んだ人が異動や転職でいなくなると、メンテナンスできなくなります。
実際に私は他の部署からマクロのメンテナンスを依頼されたことがあります。マクロを作成した人が退職してしまい、メンテナンスができなくなってしまったのです。
逆をいえば、マクロをメンテナンスできるくらいのスキルを身につければ、仕事ができる人として見られます。実際に私の友人はマクロができるようになり、年収が200万上がりました。
「マクロを組むことができる」とは、どの程度のレベルをいうのか?
マクロについて言葉は知っているけれど、どの程度のレベルならマクロを組むことができるといえるのか。このようなギモンをもつ人は少なくありません。そこでマクロを組むことができる人のレベルを紹介します。
一般的にマクロを組むことができるレベルは、以下の通りです。
レベル2|部署やチーム内の仕事をマクロ化できる
レベル3|社内システム(部署間)をマクロで組むことができる
(社内システム以上の大掛かりなシステムはエクセルマクロには向きません。)
具体的には以下で解説します。
レベル1|自分の業務をマクロを取り入れることができる
自分の業務にマクロを取り入れることができるレベルです。たとえば、自動記録で作ったマクロを使って、自分の業務の2,3割を自動化するくらいできるのがレベル1です。
1時間の業務を30分に削減したり、細かい作業を自動化したりできます。正しく勉強すれば、数日でここまで出来ます。
ただし、このレベルの人は、自分のやりたいことはあるけれど、エラー対処ができません。自動記録を使うことはできるけれど、ウェブや本で入手した情報はイマイチ理解できていないレベルです。
レベル2|部署やチーム内の仕事をマクロ化できる
部署やチーム内の業務をマクロ化できるレベルです。具体的には、取引先別の資料やデータ集計を自動で作成できるレベルです。
・取引先別の資料を作成
・データ集計
上記のマクロを組むことができれば、レベル2です。非ITの部署であれば、パソコンスキルが高い人という評価を受けます。このレベルであれば、マクロを組むことができるといえます。
ただし、他部署が絡んでくる仕事となると、少し難しさを感じるのがレベル2です。たとえば、他部署が絡むと、事前にエラーが出ないような工夫をいれる必要があります。あくまで、自分の業務を効率化できるのがレベル2です。
レベル3|社内システム(部署間)をマクロで組むことができる
レベル3は、社内システムを構築しエラーに事前に対処できるレベルです。また、エラーが出ても、即座に対応して、マクロを組み直すことができるレベルです。周囲からは、IT技術者として見られます。
たとえば、私は以下のような社内システムを作ってきました。社内システム級のマクロを組むと、年間10時間以上はカンタンに削減できます。
・アンケートの作成:35時間削減
・ウェブサイトから自動で情報を取得し、グラフ化:50時間削減
社内システムの構築では、人為ミスを減らすことがカギです。なぜなら、自分以外の誰かが使うからです。たとえば、他部署の人が、日付を入れ込むところに、売上を入力してしまうことがあります。
そうならないようにするため、売上の数値を入れたら、警告がでるマクロを組むことで、人為ミスが出ないようにする必要があります。そうでないと社内システムとして機能しません。
このレベルでマクロを組むことができれば、レベル3です。ここまでくると、基幹システムの1つを作るイメージです。ただし、レベル3では、仕事全体の流れを掴む力が必要になります。仕事の流れを掴む力がないと、効率的な社内システムを作成することができません。
まとめると、マクロを組むことができるのは、レベル2で十分です。しかし、本当に仕事で使えるレベルでマクロを組みたいなら、レベル3まで必要です。
とはいえ、いきなりレベル3を目指すのはカンタンではありません。もし、あなたが初心者なら、マクロを使うところからはじめてみましょう。
レベルに関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。興味がある人は読んでみてください。
マクロを学習する前にやっておくべきこと
マクロを使えば劇的に業務効率化に行うこともできるようになります。ただし、1,2日で習得できるものではありません。
そのため、効率よく学んで行く必要があります。そのとき大切なのがマクロを始める前の準備です。実はマクロの勉強を始めるときに、あることをやっておくと効率的に学べるようになります。
逆にやらないままマクロの勉強を行うと、習得まで時間がかかってしまいます。こちらの記事で、マクロ学習前にやっておくべきことをまとめておきました。ぜひ読んでみてください。
マクロの組み方!組む方法は2つある
マクロを組む方法には、主に以下の2つがあります。
[2] マクロを手書きで作成
ここではエクセルマクロについて書いていきます。もちろんワードやパワポ、アウトルックでもマクロを組むことはできます。
しかし、仕事を効率化する上でエクセルがもっとも効果が大きいので、エクセルマクロをで紹介していきます。
組み方1|マクロの自動記録
エクセルマクロには、自動記録と呼ばれる機能があります。これを使えば、エクセルがプログラムを自動で作成してくれます。そのため、マクロの知識が少なくてもマクロを作成することができます。
しかし、デメリットがあります。条件分岐と繰り返しの2つができません。
条件分岐とは「もし~なら、…する」という条件に応じて処理を変更することです。たとえば、「Aの場合であれば1」「Aの場合でないならば0」といったことができません。
また、繰り返しとは、「1行目から1000行目まで1行ずつ処理する」といった範囲内に同じ処理を繰り返すことです。マクロの自動記録では繰り返し処理ができません。
詳しくは、こちらの記事で紹介していますので、ぜひ合わせて読んでみてください。
組み方2|マクロを手書きで作成
マクロは手書きで書くことができます。もし、マクロを組むのであれば、手書きで書けるようになることをオススメします。
なぜならできることが広がるからです。たとえば、マクロの自動記録でできない条件分岐と繰り返しができます。他にも、手書きであれば、報告書を自動作成したり、アウトルックから自動でメールを送ったりできます。
もちろん、手書きでマクロが書けるようになるためには、知識やスキルが必要です。実際に、多くの方がマクロを手書きできるスキルをもっていません。
しかし、マクロの学び方を間違えなければ、手書きは難しくありません。
手書きでマクロを組む方法はこちらの記事で詳しく紹介しています。合わせて読んでみてください。
マクロを基礎・基本から学ぶには
もし、マクロを学びたいなら、最初にやるべきことは、自分でマクロの基本を学ぶことです。なぜなら基本を理解すれば、なんとなくでも読めるようになるからです。
一度読めるようになれば、ウェブのサンプルプログラムを入手して、使えるようになります。そのあとは、わからない部分をウェブで調べればなんとかなります。
もし、マクロの基本を習得したいなら、こちらの無料動画がオススメです。マクロの使い方から自分で編集するためのコツを紹介しています。
実際に私もこの無料動画を試しました。実は本を読んでもチンプンカンプンだったのですが、本よりもバツグンに分かりやすい説明でした。そのおかげで、すぐにマクロを使えるようになりました。
無料で今スグ動画で勉強を始めることができます。ぜひこちらの無料動画を参考にしてみてください。
こちらの記事も合わせてよんでみてください。