パソコンスキルの教科書

パソコンスキルの教科書

東京大学大学院卒。博士課程に進学を志すも、担当教授と折が合わず、無職になる。医者を目指すも結局断念。田舎で派遣社員として働く。「スキルがなければ、仕事ももらえない」と悟り、ビジネススキルを学ぶ。プログラミング、英語を学び、一部上場企業へ転職。年間100時間以上の業務効率化を行い、社内講師に抜擢。海外の案件を担当し、数億円のプロジェクトに携わる。個人の事業でも、月売上100万を達成。現在は、自分の価値を高めるためのスキル向上支援を行う

パソコン教室やプログラミングスクールへ準備なしで行くと失敗する理由

f:id:gene320:20181214133014j:plain

これからパソコンやプログラミングを勉強しようと考えている人には、パソコン教室やプログラミングスクールでの学習を視野に入れている人は少なくありません。

それは先生に手取り足取り教えてもらえれば、「自分でも習得できるのではないか」と思っているからです。

しかし、その考えは正しいとは限りません。

なぜならパソコンやプログラミングに限らず、スキルは主体的に勉強しないと身につかないからです。

そのため、パソコン教室やプログラミングスクールへ行くなら、受身ではなく能動的に学んでいく必要があります。

したがって、パソコン教室やプログラミングスクールに行く前に、パソコンやプログラミングについて自分なりに勉強してから臨んでほしいのです。

この記事では、準備なしでスクールへ通うことの危険性と学ぶ準備をすることの重要性をお伝えしていきます。

パソコン教室やプログラミングスクールへ準備なしで行くと失敗する5つの理由

私はエクセルマクロVBAを含めたプログラミングを活用して仕事を効率化したり仕組み化したりしてきました。

VBAを学んでからは、JavascriptやPythonも学びプログラミングを仕事に活用しています。

実際パソコンスキルに関する情報発信を行っていますが、ここに至るまでに数多くの失敗をしてきました。

例えば、1回の参加費用が10万を超えるようなセミナーやスクールにも参加したことがあります。

都心でしかやっていないようなセミナーや勉強会に、移動費や宿泊費、参加費を払って参加したことを考えれば、勉強への投資額は数十万を超えています。

ここまでの時間とお金を投資して分かったことは、パソコン教室やプログラミングスクールに行っても必ずスキルを習得できるとは限らないことです。

その理由は以下の5つです。

理由1|一定のPCスキルがないとスクールやセミナーではついていけない
理由2|スクールやセミナーはノウハウを提供してくれるが、活用方法は学ぶ側に委ねられる
理由3|ほとんどの講師は「教え方」が上手くない
理由4|多くの講師が仕事の現場を語らない
理由5|仕事全体の流れを把握する能力について、何も語られない

以下で詳しく説明していきます。

理由1|一定のPCスキルがないとスクールやセミナーではついていけない

パソコン教室やプログラミングスクールで学ぼうと考えている多くは、下準備なしでいきなりスクールに通おうとします。

しかし、初心者がスクールやセミナーを使ってマクロを学習してもチンプンカンプンのままで終わることは少なくありません。

なぜなら一定のPCスキルがないと、スクールやセミナーについていけないからです。

例えばパソコン教室では、よくワンデイ(1日)のスクールやセミナーが開催されています。

それらの多くは、詰め込み型です。教える日が一日しかないため、その日にありとあらゆるノウハウを叩き込まれます。

たくさんのノウハウが学べる一方で、講座の早さについていくことは容易ではありません。

実際に私がパソコン教室に参加したとき、講座についていくだけでやっとの人がたくさんいました。

その原因は、参加者のパソコンスキルが低いからです。

パソコンスキルが一定のレベルに達していない人が、スクールやセミナーに行くと取り残されるという問題が発生するのです。

これは足し算引き算が出来ていない状態で高校数学を学ぶようなものです。

足し算や引き算のような基本知識がない人が高校数学を学んでも当然ついていけません。

高校数学なら分かりやすいですが、プログラミングでも同じことが起きています。

実際セミナー中、何度も講師のサポートをもらっているのに結局できないままという人は数えきれません。

最初は、セミナーのサポートの人に助けてもらえます。しかし、そのうち何度も聞くのが申し訳なくなり、一人取り残されていきます。

このようにパソコンスキルが低い状態でスクールに通うと、高いお金だけ払って終わりになってしまうのです。

一定のPCスキルがないとスクールやセミナーではついていけないことは覚えておいてほしいです。

理由2|スクールやセミナーはノウハウを提供してくれるが、活用方法は学ぶ側に委ねられる

プログラミングを学ぶときに気を付けることがあります。

それは、スクールやセミナーの講師が学習者にノウハウだけを渡して満足してしまうことです。

しかし学習者に必要なことは、少ない知識でもプログラミングを作ることができる「柔軟な頭」です。

柔軟な頭とは、「どうすれば、手元にある知識を組み合わせて目的を達成できるか」と考える能力です。

例えるなら、冷蔵庫の中の食材を見ただけで、「料理の完成形イメージや調理手順を思い浮かべることができるか」です。

この「柔軟な頭の使い方」を学ばないと、いつまでたっても新しい知識やノウハウを追い続けることになってしまいます。

パソコンスキルは無数のノウハウがあり、それらを全て覚えるのは簡単なことではありません。

だからこそ、「柔軟な頭の使い方」が必要なのです。

しかし、「柔軟な頭の使い方」について教えてくれる人は、なかなかいません。

それは以下の2つの理由からです。

[1] プログラミング講師自身が気づいていない
[2] 「柔軟な頭の使い方」を上手に説明できない

パソコンスキルを自力で習得した人ほど柔軟な頭の使い方を自然と習得していることが多いです。

しかし、実は本人でさえそのことに気づいていない場合は少なくありません。

また、気づいていたとしても相手のレベルに合わせて伝えるにはそれなりの教えるスキルが必要です。

しかも残念なことに、「柔軟なアタマ」を使い方は、教えるのが難しいのです。

つまり、柔軟な頭の使い方を教えてくれる人はほとんどいないのが現実です。

理由3|ほとんどの講師が教え方を知らない

プログラミングの講師は、とにかく様々なことを詰め込んで教える人が多いです。

実際、私がプログラミングのセミナーに行ったとき、7時間で100個近くのノウハウを学びました。

これだけ多くのことを学ぶと満足感は大きいですし、参加者も喜ぶかもしれません。

しかし、知識やノウハウをたくさん学ぶことに意味があるのでしょうか。

そもそもパソコンスキルを学ぶのは仕事で成果を出すためのものです。知識やノウハウを詰め込むことではありません。

例えばパレートの法則を考えてみます。パレートの法則とは8:2の法則とも呼ばれ「80%はムダな作業で、20%が成果につながる」と言われます。

これは、何かを学ぶときも同じです。パソコンスキルの80%は覚えたとしても、ほとんど使わない情報です。

そのため、成果につながる重要な部分やノウハウ(20%の部分)を重点的に学ぶ必要があるのです。

これを無視してノウハウだけをひたすら詰め込むのは、講師が教え方を理解していないことを示しているようなものです。

しかしパソコンスキルが低いと、どのスキルが効果がある20%を見極めるのは簡単ではありません。

実際、独学で本やウェブで学んでも、なかなかスキルアップできない理由はここにあります。

これは、重要な部分を見抜く力がついておらず、あれもこれも欲しくなってしまっているのです。

そして本来、講師の役割とは重要な20%を参加者に伝え実践の機会を与えることです。

しかし、教え方すらまともに知らない講師だらけなのが実態なのです。

そんな講師の勉強会やセミナーで、どれだけノウハウを学んでも結果が出るのは難しいと言わざるを得ません。

理由4|多くの講師が「現場」で必要な事を語らない

セミナー・勉強会の講師が過去の実績や経験で集客している場合は要注意です。

なぜなら、講演家や執筆者になると、実践の場から離れている場合があるからです。

「現場から離れてすぐ」もしくは「現役」であれば問題はありません。しかし、時間が経ってしまうと、話が役に立たない場合は多いです。

例えば、その講師が働いていた頃の武勇伝を聞いたところで全く役に立ちません。

実際、参加者はそれぞれでやりたいことも考えていることも違います。

武勇伝を聞いたところで実践の役に立たないのであれば、何か得られるものはありません。

仕事5|「仕事全体の流れ」を把握する能力について、何も語られない

多くの人は「パソコンの使い方やノウハウを知っているほどレベルが高い」と考えています。

しかし、パソコンのノウハウを多く知っていたとしても、宝の持ち腐れになってしまうことがあります。

なぜなら、パソコンの使い方より仕事の最適化を行う方が必要だからです。

例えばパソコンの使い方を知っていても、仕事の最適化によって不要な作業がなくなる方が効果が高いです。

パソコンを使わなくても同じレベルの仕事ができるなら、その方がよほど会社のためと言えます。

このようにパソコンの使い方より、仕事の流れを把握し仕組み化を考える能力の方が重要なのです。

しかし、仕事の全体最適の能力について語られることはほとんどありません。

パソコン教室やプログラミングスクールの落とし穴をまとめると、以下のようになります。

理由1|一定のPCスキルがないとスクールやセミナーではついていけない
理由2|スクールやセミナーはノウハウを提供してくれるが、活用方法は学ぶ側に委ねられる
理由3|ほとんどの講師は「教え方」が上手くない
理由4|多くの講師が仕事の現場を語らない
理由5|仕事全体の流れを把握する能力について、何も語られない

この落とし穴に気づかないと、いつまで経ってもパソコンスキルを高めることはできないでしょう。

パソコンスクールに行く前にやってほしい2つの準備

ここまでパソコン教室やプログラミングスクールに行っても変わらない人がいることを伝えてきました。

しかし私は、「パソコン教室やプログラミングスクールに通うな」ということではありません。

私がお伝えしたいのは、以下の2つを準備してからパソコン教室やスクールに通ってほしいのです。

準備1|知りたいことを明確にする
準備2|最低限のパソコンスキルを習得しておく

以下で一つずつお伝えしていきます

準備1|知りたいことを明確にする

パソコンスクールに通うときは、「○○を知りたい、学びたい」と目的をはっきりさせるのが大切です。

そして、その目的を達成するために本やウェブを通じて調べれることは調べてほしいのです。

なぜなら目的がはっきりすれば、自ら主体的に勉強するからです。

例えば、当サイトの問い合わせからご質問をいただくことがあります。

このとき、「○○したいのですが、どうでしょうか?」というような抽象的な質問をする人がいます。

このような質問をいただくと、「この人は主体性がないので上達しないだろうな」と思ってしまいます。

それは、自分が何をしたいのか分かっていないのです。そして、試行錯誤して自分なりに調べた過程も見えません。

逆に、パソコンスキルを高めることができる人は以下のような質問をします。

「XXを知りたいです。○○したいのですが、△△を試して、□□のエラーが出ました。どうすればうまくいくでしょうか」

ここまで具体的な質問ができるということは、自ら進んで調べていることを示しています。

このレベルで質問できるなら、パソコン教室へ行ってもさらにスキルを伸ばすことができます。

このように主体的に学ぶために「○○を知りたい、学びたい」と目的をはっきりさせるのが大切です。

準備2|最低限のパソコンスキルを習得しておく

パソコン教室へ通う場合、最低限のパソコンスキルを習得することをお勧めします。

なぜなら、本当にゼロから学ぼうとするとパソコン教室では習得しきれないからです。

実際、ノウハウだけ与えられてついていけなくなってしまいます。

そうならないためにも、学べることは学んでおいてほしいのです。

このとき、無料で学べる範囲でも最低限のパソコンスキルを学ぶことは可能です。

実際、以下で紹介する教材はお勧めです。無料でここまで学べる教材を私は他に知りません。

ぜひ試してほしいと思います。

パソコンスキルを高めたいなら、まずは行動してみる

私は社会人になってからパソコンスキルを高め、プログラミングを学習しました。

しかし、学生時代はパソコンスキルは高くありませんでした。生物系だったためパソコンスキルは低くプログラミングは門外漢でした。

実際、私は友人から「君はパソコンスキル低すぎるよ」といつも言われていました。

そのため、パソコンスキル上達には苦労しました。

ただ私の友人には文系出身からプログラミングを学んだ人もいます。

お話を伺ったとき、「苦労しながらパソコンスキルを高めた」と仰っていました。

このように、誰もが好条件からスタートできるとは限りません。それぞれが何かしらのハンディキャップをもっています。

しかし、それでもパソコンスキルを高めることができる人はできるし、できない人はできません。

まずは上記でお伝えした準備を行い、そこからタイミングを見てパソコン教室やプログラミングスクールへ行くといいです。

ただ、何度もお伝えしますが準備なしでパソコンスクールに行くと失敗します。くれぐれもお気を付けください。